ー作陶 てびねりで器をつくるー福田百合先生 第二十回和塾

日時:2005年11月8日(火) P.M.7:00開塾
場所:日本陶芸倶楽部

やきものはまず土探しからはじまります。今回のお稽古で使ったのは「信楽の土」。探し出した土は数ヶ月寝かせておきます。備前などでは何年も寝かせることがある、とのこと。
寝かせた土を使って土練りをするのが次の工程。土練りには「荒練り」と「菊練り」のふたつがあり、菊練りは上手にできるまでに三年かかる。「菊練り三年」というわけです。
土練りが終わったら、成形の工程になります。初心者はまず「てびねり」での成形です。

ろくろを回しながら器の底をつくります

 

講師の福田百合先生

 

成形が終わった塾生の作品

成形が完了すると高台などを削り素焼きをします。素焼きの温度は620度ほど。
これでもう器が土に戻ることはなくなります。

素焼きの見本

素焼きがすむと必要に応じて絵付けや釉薬(うわぐすり)を施し、本焼きののち完成するということ。絵付けには、釉薬の下に施す下絵付けと釉薬を施した後に描く上絵付けがあります。

下絵付け(後方)と上絵付け(手前)

陶器は成形の後、乾燥や素焼き、本焼きの工程を経て概ね一割五分ほど縮みます。
成形の時大きく感じた器も焼きあがると随分小ぶりになるとのことでした。
塾生の作品の焼きあがりは十二月になります。お楽しみに。

思い通りとはいかない器づくり

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日本陶芸倶楽部の歴史

日本陶芸倶楽部は財界人で茶人の松永安左衛門氏を初代会長に、哲学者で茶人の谷川徹三氏を初代理事長に迎え、誰でもが陶芸を学ぶことができる場所と良き指導者を提供し、「アマチュア陶芸の振興と普及」を目的として、昭和42年(1967年)5月発足しました。陶芸の魅力に引き込まれ、創造する喜びを求めて人々が集い、今日まで多くのアマチュア陶芸家が誕生しています。

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