[新講座]uraku和塾のご案内

このたび和塾では、会員制俱楽部「uraku青山」との共催にて、
和の芸術文化をご体感いただける新たな講座を開催いたしましす。

題して『uraku和塾』。第一期は「和文化の巨人たち」をテーマに、
人物でめぐる日本の歴史文化講座をご用意いたしました。
千利休、親鸞、近松門左衛門、平清盛・・・。
日本文化の礎を築いた人物を取り上げ、案内人に葛西聖司氏をお招きし、
各界最高峰のゲスト講師との対話を中心とした知的興奮あふれるひととき。

足許にある自国の素晴らしい文化・文明を、いま一度見つめ直すための、またとない機会となります。
ご興味ございます方は、お問合せください。

尚、本講座は会員制クラブ「uraku青山」の会員様限定講座となっておりますが、
クラブでのご厚意により和塾の皆様には、特別にご案内させていただいております。


案内人:葛西聖司

アナウンサー・古典芸能解説者。
1951年東京都生まれ、中央大学法学部卒業。
NHKエグゼクティブアナウンサーとしてテレビ、ラジオのさまざまな番組を担当してきた。現在はその経験を生かし、歌舞伎など古典芸能の解説や講演、また日本伝統文化の講義などで大学の教壇にも立ち、朗読教室や執筆活動も続けている。

第一回「世阿弥」9月20日(火)18時〜
我が国随一の芸能論であり人間精神の書でもある「風姿花伝」天才が残したその奥伝を知る。
ゲスト講師:林 望

日本芸能史における不世出の天才、そして比類なき努力の人である世阿弥。彼の残した奥伝の書「風姿花伝」は、芸能論を越えて、人生論としても大きな価値を持つといわれています。
講師は、日本にイギリスブームを巻き起こしたベストセラー『イギリスはおいしい』の著者であるリンボウ先生こと林望氏。本業は国文学者であり、古典・能楽への深い理解と広い関心から、多数の著作を執筆されていらっしゃいます。豊富な知識をもつ林望氏と古典芸能のスペシャリスト葛西聖司氏との対談から、世阿弥の真の姿と教えに迫ります。

第二回 「平清盛」11月15日(火)18時〜
『平家物語』をライフワークとしている人形作家の辻村寿三郎氏をお招きし、時代の激流の中、悪役を演じなければ生きられなかった清盛の真の姿に迫ります。
ゲスト講師:辻村寿三郎

人形師、着物デザイン、舞台、映画等の衣裳デザイン、演出、脚本、アートディレクター等多岐に渡り活躍。1933年、旧満州錦州省朝陽に生まれる。終戦の1年前の昭和19年に広島市の横川に引き揚げ、半年ほど広島市内に住む。広島県三次市で終戦を迎える。22歳、母の死をきっかけに上京、前進座の河原崎国太郎氏の紹介で小道具制作の会社に就職、26歳で独立、幼い頃よりの趣味であった創作人形を一生の仕事と決意、1974年NHK総合テレビ「新八犬伝」の人形美術を担当、一躍注目を浴びる。その後数々の創作人形の発表、人形芝居の上演、舞台衣裳のデザインなど、精力的な活動は人形の世界にとどまらず、総合的なアーティストとして各方面より大きな注目を集めている。

第三回 「親鸞」1月17日(火)18時〜
親鸞の言う「信心(まことのこころ)」とは何か。彼が手にした信心の世界を追体験し、この人生を十分に生き切るための物語を学びます。
ゲスト講師:阿満利麿

1939年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業後NHKに入局。教養番組ディレクターとして「教養特集」、「テレビ評伝」、国際共同企画「禅の世界」などを制作。1987年4月、明治学院大学国際学部の創設に際して「仏教文化論」、「民俗学」の教授として招かれる。のち国際学部長、大学図書館長などをつとめる。その間、鈴木大拙が創設した英文仏教雑誌「イースタン・ブッディスト」の編集委員、「地方の時代・映像祭」審査員長などを歴任。2006年依願退職。若い人々と求道雑誌「連続無窮」を創刊。現在、「連続無窮の会」同人、明治学院大学名誉教授。1986年 『宗教の深層ー聖なるものへの衝動』(人文書院、その後ちくま学芸文庫に採録)でサントリー学芸賞受賞。

第四回 「岩崎弥太郎」3月20日(火)18時〜
先の見えない時代に、龍馬の遺志を継ぎ並外れた剛胆さで大三菱を創り上げた岩崎弥太郎の生涯。
ゲスト講師:伊井直行

1953年生まれ。宮崎県延岡市出身。慶應義塾大学文学部史学科民族学・考古学専攻卒業。出版社勤務を経て、1983年「草のかんむり」で第26回群像新人文学賞を受賞し、小説家デビュー。同作で第89回芥川龍之介賞候補。1989年『さして重要でない一日』で第11回野間文芸新人賞受賞。1994年『進化の時計』で平林たい子文学賞。1997年、「三田文学」編集長を務める。2000年『濁った激流にかかる橋』で読売文学賞受賞。著書に『青猫家族輾転録』(2011年、ドイツ・アメリカで翻訳版刊行)、『ポケットの中のレワニワ』、『岩崎彌太郎 会社の創造』など。2010年~11年文芸誌「群像」で「会社員小説をめぐって」を連載、12年4月単行本として講談社より刊行予定。

第五回 「千利休」5月15日(火)18時〜
茶の湯を通して芸術文化はもとより、政治や経済までもを支配したといわれる天下一宗匠の実像。
ゲスト講師:筒井紘一(裏千家茶道資料館副館長・今日庵文庫長・京都造形芸術大学教授)

1940年福岡県生まれ。
早稲田大学文学部東洋哲学科卒業。同研究科修士日本文学専攻修了。文学博士。
著書に『茶書の系譜』『新版 茶道大辞典』
『茶の湯のことば』『利休茶話』『茶の湯事始』など。
日本における茶の湯研究の第一人者。

第六回 「近松門左衛門」7月17日(火)18時〜
日本のシェークスピアともいわれ、江戸の演劇界を風靡した希有の劇作家を演劇研究の泰斗に学ぶ。
ゲスト講師:鳥越文蔵(元早稲田大学坪内博士記念演劇博物館館長・早稲田大学名誉教授)

1928年長崎県生れ。74年早稲田大学教授。
早稲田大学演劇博物館館長も務める。
87年、演者・評論家・研究者による歌舞伎学会の初代会長に就任。
『近松門左衛門集』『近松門左衛門』
『義太夫年表 近世編』など著書多数。