四世望月朴清追慕「囃子演奏会」本番その1 課外活動

囃子演奏会レポート・その1

Text by kuroinu
薄曇りの午後、筑地・浜離宮朝日ホール。黒背広に揃いの折り鶴のネクタイを締めてオヤジたちが集まった。お稽古3回、4回目の演奏が本番という暴挙はどのように着地するのか。人間国宝と同じ舞台、全席指定の有料公演に素人が挑む。ことの次第を3回にわけてご報告します。

まずは、この動画。
勧進帳がともかく凄い。伝統芸能の食わず嫌いを打ちのめす一曲。20分超の長尺ですが、ノーカットで収録。YouTubeのアップロード制限があるため、3分割になってます。本公演のレベルをご確認いただくために、まずはご覧ください。

 

 

 

 

凄いでしょ。時間のない人は、3本目だけでもご覧を。特にその後半、4分10秒あたりから必見。これは、ロックです。
画像がいささか悪いのですが、前列向かって左の端は、塾生有志の演目で中央に座し素人集団を引っ張っていただいた望月太三郎先生。その隣は、塾生の低レベルを極めたお稽古にずっとお付き合いいただいた望月清宝先生。その隣は、四世朴清の実弟、長唄囃子方の人間国宝・堅田喜三久先生です。

この「勧進帳」と同じ舞台に立った塾生。本番5分前、楽屋通路で泥縄稽古に没頭する様子を次の動画でご確認いただき、勧進帳との落差をお楽しみください。

塾生がiPhoneのお手本動画を凝視して鼓を打っている。会場座席にお客様がそろい、開演を今か今かと待ちわびている本番直前の状況です。後はもう、一発逆転の集中力に賭けるしかないのですが、せめて舞台での並び順を変えようか、などというこれまた泥縄な議論がこの後ろで展開されています。

 

ここで、演奏会の会場もご報告しておきましょう。立派です。世界で最も響きが美しいとの高い評価を得たシューボックス型(靴箱のような立方体)の室内ホールです。

 

浜離宮朝日ホール・舞台

浜離宮朝日ホール・客席

さて、この舞台に立った塾生の本番「雛鶴三番叟」。その結果はどうだったのか。
緊迫の次第は、レポート・その2をご覧ください。