『草月流華道・菊の節句 重陽』講師:小池萩霞先生

日時:2013年8月21日(水)19:00開塾
会場:赤坂/草月会館
講師:草月流 師範会理事 小池萩霞先生

今宵は、草月流華道のお稽古。
ぜいたくにも、草月流華道・師範会理事・小池萩霞先生に直接指導を受けました。

季節を先取るのが日本の風流ということで、テーマは「9月9日重陽の節句」でした。
奇数は縁起の良い数字(陽の数)と考えられ、その陽の数の極である「9」が重なる日ということで、
9月9日を「重陽の節句」と呼ぶとのこと。

花材はこの時期の旬である「菊」。
菊にはもともと、邪気を祓い不老長寿の薬効があるとも信じられ、
奈良時代以降の宮中では、9月7日の夜から朝にかけての菊の夜露をお酒に入れたり、
花びらを浮かべてお酒を飲むことで邪気を祓い、またその朝露で身体を清める習慣があったという。
菊の他にも、シンフォリカルボスやヒベリカムといっためずらしいものもご準備いただきました。

さてお稽古ですが、想像と違っていたのは自分の好きなように適当にお花をさせば良いというわけではないということ。
美しさの基本には、やっぱり型があるんですね。

まずは一本、水盤の大きさの2倍(1.5倍だったかな)ぐらいに菊を切って、剣山に刺します。次に一本、さきほどの三分の二ぐらい(だったかな?)の丈に切って自分の左肩サイドに刺して傾けます。さらに一本、いま刺したものの三分の二ぐらいの丈に切って自分の右肩サイドに刺して傾けます。すると、空間上で不等辺三角形が構成される、このアンバランスさが美しい。

その次に、最後に刺したものよりさらに小さく切って自分のお臍ど真ん中に刺し、手前に向くように傾けます。すると不等辺三角形からひし形が構成され、何とも言えないバランスに。考えてみると、これが自然に咲いているお花の形かもしれません。凛と立っているお花、傾いているお花、そして垂れているお花。一本の花々がバランス良く構成されると、実際に咲いているように活き活きとしてきました。

型ができたのちは、自由に刺すようにご指導いただき、
塾生それぞれが思い思いに、一本一本丁寧に刺していきました。どの作品も美しい。

「活花は、花で空間をつくるもの。」

印象に残った先生の一言。もちろんわたくし素人が理解できるものではありませんが、
単純にお花を刺せば良いというわけではない。お花の命を感じながら、空間づくりを意識すると、
自然な美しい形になっていくということ。

あらためて自分の作品を見返すと、もちろんまだまだですが、、先生のご指導のもと、一本一本丁寧にお花を活けていくと、何となく自然な美しい形になった気もします。
そして、自分の心もすっきり活き活きとしてきて、すがすがしい気分になりました。

小池萩霞先生、とても丁寧なご指導ありがとうございました。