ー小鼓~たんぽぽの音色ー望月美恵先生 第五回くのや和塾

日時:2009年12月23日(水) P.M.7:00開塾
場所:銀座 くのや 座敷


Text by yayo
くのや和塾、今年最後のお稽古は小鼓(つづみ)。
9月に四世望月朴清追慕の囃子演奏会を企画・総合演出された、望月美恵先生にお越しいただきました。美恵先生は、人間国宝だった四世朴清の奥さまです。

美恵先生(左端)のお稽古

皆様は鼓を見たり触れたりしたことがありますか?

70年代生まれの私は、子供のころ音楽といえば、ピアノかバイオリンを習うような世代で、お恥ずかしながら、和の楽器に触れることがありませんで、鼓は、お能の舞台で見るか、雛飾りを飾る時に、お囃子の持つちいさな鼓をみるくらいのものでしたから、今回のお稽古は、本当に新鮮で、楽しい2時間でした。

まず、鼓の形とは?

お稽古が始まる前に、美恵先生とお弟子さん方が鼓を組み立てておられました。
楽器というと、もともと組み立てられていて、大きな箱やケースに入れられて持ち運ぶものと、勝手にイメージをしていた私にとっては、まず一番最初から驚きでした。

音を出す皮の部分と、桜の木でできた胴の部分とを、調(しらべ)と呼ばれる麻でできた橙色の紐で組んでいきます。
調の張り具合などで、微妙に音が違ってきそうで、音の調律などは、どのように、やっているのか?と、今回の塾生からも先生への質問がありましたが、毎週習っている方でも、
鼓を組めるようになるまでに、最低でも、3~4カ月はかかるそうです。

音を奏でる皮の部分は、馬、仔馬のもの、そして、胴の部分は、桜の木に、漆を塗ってあります。

和塾に入って毎度のように聞く話ですが、この鼓も、舞台で使うような一級品を伝統的な作り方で作る、作り手がほとんどいないそうです。残念ですね。

そして、調律。
皮の部分に、茶半紙(調子紙)をしめらせて、貼り付けます。
乾燥している時は、多めに湿らせて、調子を整えます。
先生方の素敵な音色。
こんな間近で、鼓の音色を聴けるなんて、最高ですね。

ここまでは、先生とお弟子さん方に、準備をしていただきまして、
さぁ、全員初の鼓のお稽古の開始です。
どうなることやら。

まず、構えから。

正しく座って、こぶし1つぶん位あけて、自分の目の前に鼓を置きます。
そして、左手で、調の部分を握り、右の肩のあたりに載せ、構えます。

よぉ~、ポン。

右手で、皮の部分をたたきます。
が、あのポン!の音が誰一人でません!
パチンとか、ペチャとか。

鼓って、実は難しい楽器なのですね!

気を取り直して、もう一度。

よぉ~、ポン!

実は、皮の部分に手を当てればいいものではなく、縁の部分に手のひらの腹の部分を当てるようにして、音を出します。

左手で鼓を支えて、右手で叩く。
見ていると優雅なように見えますが、実は、結構、力が要るのです。
気がつくと、手のひらが真っ赤です。
近くでサポートしてくださったお弟子さんから、初めのうちは、要らない所に力を入れてしまうから、みなさんそうなりますよ。とのこと。

お稽古の様子、動画です。

今回お稽古をつけていただいたのは、「(さんばそう)」

小鼓の音色は、5つありますが、この「三番叟」で、出す音は、そのうち2つ。
左手の調を強く握り、手のひらの腹の部分を縁にあてる、「タ」
そして、右手で打った瞬間に左手の調を少し緩める「ポン」

タ、ポン、タ、ポン、、、、よぉ~

先生のあの響きわたる素敵な音色が、同じように出ないのが悔しい。

男性の和塾の方々が、9月に浜離宮ホールで、四世望月朴清追慕の「囃子演奏会」に出演し「三番叟」をご披露したのですが、直前の猛練習の話が頭をよぎり、話を聞くのと実際にやってみるのは、全く違うなと、つくづく感じました。

筋肉痛になりそうなぐらい、力みながらも、休憩を入れながらのお稽古。
やはり、弟子入りされる方も、最初のうちは思ったように音が出なかったようです。鼓のお稽古、初めのうちの辛抱が大変なようです。それが、ある時期から、楽しくなるとのこと。

今回は、たった2時間ですが、最後の方では、多少は、いい音が出てたみたいで、手を真っ赤にしながらも、頑張った甲斐がありました。

今回の塾生の中で、弟子入り希望の方がお1人おられましたから、やはり、今回のお稽古は、皆さん楽しんでた様子。先生曰く、上達の秘訣は、無邪気で素直な人なのだそう。
弟子入りされた方の上達も楽しみです。

短い時間ではありましたが、鼓が少し身近に感じられ、心地よいひとときでした。

これから、歌舞伎鑑賞などをするときにも、新しい見方ができそうで、楽しみです。

鼓って、素敵な楽器ですね。
美恵先生、ありがとうございました。

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