日時:2017年6月6日(火) P.M.7:00開塾 場所:道往寺

本日のお稽古は金工家・人間国宝でいらっしゃる大角幸枝先生にお話し頂きました。

大角先生は東京藝術大学時代に金工に出会い、卒業後鹿島一谷先生、関谷四郎先生、桂盛行先生より実技を学ばれ、日本伝統工芸展を中心に作品発表、受賞を重ねていらっしゃいます。

本日は特別に大角先生の作品のほか、大切に保管されている鹿島一谷先生の作品もお持ちいただき、手に取って拝見させていただきました。


金属はさびてしまうのもで、手で触ることがなんだか恐れ多い気がしますが、大角先生は快く開示してくださいました。こんなことをさせていただくのも和塾ならではですね、貴重な体験をありがとうございます。

 

金属はさびるのが特徴です。西洋の人は錆を嫌いますが、日本人はその錆の色でもって赤金とか黒金とか呼んで、色を楽しんできたのです。

もともと西洋にはルビーとかきれいな色を持った宝石がありましたが、日本にはなかった。

しかし日本人は金属で色を作り出す技術を開発していったんですね。金や銀、アルミ二ウムやスズなど配合の組み合わせで、赤や黄、黒、グレーを作り、1つの色の中でもグラデーションを生み出すこともできます。金属で色調を作ってしまう、すごいことです。

 

【金工家のお仕事】

金工とは技法の種類によって大きく、鋳金、鍛金、彫金の3つに分けられます。

 

鋳金は「いもの」ともいい、金属を熱で熔解し、鋳型に流し込み、目的となる形をつくる技法です。

古いものでは銅鐸、茶道で使用する茶釜なども鋳金の技法で作られます。

 

鍛金は「うちもの」。鉄鎚、当て金、鉄敷で金属を成形する技法です。日本刀も打って整形するので鍛金技法ですね。厚い金属の板をたたいて伸ばしたり、薄い板を折り曲げたりして形を作っていきます。質量は変わらないけれど、その位置を変えていく作業。

 

彫金は「ほりもの」。金属の表面に鏨(たがね)といわれる工具で文様を彫ったり、透かしたり、ほかの金属を嵌めたり、レリーフとして飾る技法です。

 

大角先生はもともと彫金をメインに作品を制作されていましたが、より大きなものへと現在は鍛金も作られるようになったそうです。力のいる鍛金の作業は女性にはとっても厳しい世界。それでも大角先生は水差しや花器など大作を作られています。

 

一つ作品のご紹介。


鍛銀水滴「渚」

巻き貝の上の部分は1枚の銀板でできています。

このカーブといい巻いている部分、1枚でできているなんて言われないとわからないですよね。すごい技術です。

そこに金と鉛で色を入れています。

そのほか

金具「茄子」


帯留め「団扇」

大角先生の著書「黄金友情」里分出版より発売中

大角先生ありがとうございました。

Text by shimu

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